漫画「血の轍（ちのわだち）」 60話のネタバレと無料読み放題

2019年10月11日 ビッグコミックスペリオール21号 発売

60話　　私の静一

しげちゃんはついに記憶がほぼはっきりとしたものになりつつあるようだ。

しげちゃんは静一に床にたたきつけられたショックで､なんと登山での記憶を取り戻してしまったのである。

まだまだおぼつかないようだが、なにをいわんとしているのかは、だれがきいてもあらかたわかる。例えるなら、ボビー・オロゴンの日本語くらいわかる､そんなレベルまできていたのだった…。

しげちゃんは静子を指さして、静子にがけからおとされたとだれがみてもそうとれることを言って騒ぎ始めた。

伯母さんも見かねて静子が突き落としたのではと言いかけた矢先に、静一は伯母さんを突き飛ばした｡

さんざんいままでのうっぷんを晴らして、しげちゃんの家を出て行く静子と静一｡

帰りのバスの中で無言でうつむいている静子と静一｡

ふと静子が重い口開いた。

ほんとうはあのとき、しげちゃんが記憶が戻りかけて騒ぎ出したときにすべてを告白するつもりだったと静子はいう。

自分がしげちゃんをがけから突き落としましたと…。

しかし､静一が手助けをしたことでこれもよかったのかなと思い始めていると…。

静子と静一はバスの中で抱き合った。

父親が血相を変えて帰ると、夫婦のように仲良くする静子と静一がいた…。