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160話のネタバレ

キューはレゴシを見て「改めて対面すると変な顔のオオカミだ。だから聞いたんだ“その目は何だ“」と。

世界に絶望しているような、それでいて希望を抱いているようなレゴシの目。

キューは口を開いて「裏市に希望なんて無用だ。奴を捕まえるのはあきらめろ」と言う。

「えっ」と驚くレゴシに、キューは「メロンというハーフの悪獣のせいで裏市が荒れていることは知っている。

まさかそいつを2回も捕らえ損なった上で、まだこりない奴がいるとは知らなかったが」と言いながら煙草に火を点ける。

そして「ハーフの生態に同情して本能的に逃がすなんていかにもお前がやりそうなことだな。初対面なのに目に浮かぶ」とレゴシに言う。

するとレゴシは「あなたは俺の戦闘の弱みをあっさりと言い当てた。とても的確に。お願いします！異種族との闘いの心得を教えてください！！」とキューに頼む。

しかしキューは目を据えて「断る。草食獣を憐れむオオカミに見込みはないし、お前が嫌いだ」と言う。

そこでルイが「キュー、何か望みはないのか。お互い大人になったんだし交換条件でレッスン代とするのはどうだ」と提案する。

しかしキューは「金目のものに興味はないな。私が好きなのは私と対等に立ち会う気概を持った肉食獣だ。たとえばこの場で私を一発全力で殴ることができたら考えなおしてやるか」

と言って煙草の煙をレゴシに吹きかける。

そして「ただし全力だ。少しでも手加減を感じたら出てってもらう」とキューは話す。

それを聞いてレゴシはキューを見ながら「相手は女性…草食動物…小動物…ウサギ…そして…キューさんは正直可愛い…！！」と思ってしまう。

同時にレゴシは「初めてハルちゃん以外の女性に抱く感情だ…俺の気持ち悪いフェチズムだ…これが俺の強みでもあり弱み…！！」と言う感情に気づく。

キューに「どうしたやるのか、やらないのか」と言われて、レゴシは「や…ります！！」と答えながら、自分はここでキューさんを殴って強い変態オオカミになるのだと心に決める。

その様子を見てサンとルイは大丈夫かと心配するのだった。

キューは縄を左手でブンブン回しながら右手に短刀を持って「いつも通りやらせてもらうぞ。遠慮なく来い」と言う。

レゴシが「キューさんはいつもその縄と短刀を使うんですか？」と聞く。

するとキューは「闘う時には必須だ。私の戦法…“イマジナリーキメラ（想像上合体獣）”には」と返事をする。

イマジナリーキメラとは「自分にないものをイメージで補って戦うこと」を言う。

キューはある師匠から教わったのだと言う。

そしてキューは「私は長いこと生き餌として牢に入れられ肉食獣に怯えてきた…そいつらをイメージしてでき上がった私のキメラは…憎悪と嫉妬で出来ている。

これぐらい強力なイマジナリーキメラに必要なのは…異種族への思いの強さだ」と言う。

その時キューの後ろには巨大な肉食獣の姿が現れる。

レゴシは思わず上を見上げている。

サンは「キューは縄を回すことで獣体感覚を広くし巨大を作って短刀で鋭くて大きな爪を再現してるんだ」と説明する。

そしてサンは「自分の生態に強烈なコンプレックスを抱いている獣ほど強いキメラを作り出す」のだとルイに教えてくれる。

キューは「私が強くなるために欲しいのはこういう肉体だ」と言う。

それはウサギの草食獣のキューではなく、明らかに肉食獣が話しているようにレゴシには見える。

そしてキューは「オオカミのお前が求めるものは何だ。

生き餌として肉食獣を憎んできた私と同等の執念がお前にあるなら見せてみろ」とレゴシに言う。

そう言われてレゴシは「俺の…執念…」と思い考える。

レゴシがずっと願っていることは肉食と草食が共存する事なのか？皆が平和に暮らすことか？おこがましいが正直に言うならそれはもうただ１つ「ハルと…ただずっと…」と思った瞬間まるでレゴシの体にウサギの長い耳がついたハーフの姿が目の前に現れる。

そして「あ…っ」と思った瞬間、キューが作り出した肉食獣が「こい！！」と言う。

そしてレゴシは一撃を撃ち込む。

が、結局その拳はキューの頭の横の壁に撃ち込まれた。

そんなレゴシにキューは「どうせ外す気はしていた。だが初回でほんの一瞬でもキメラをイメージしたお前の執念だけは見込みがありそうだ」と言う。

レゴシが「今のが！？」と言ってキューの方を振り向くと、キューは「こうなったら全力で殴られるまでは私も気が済まない、毎日来い」と言う。

そしてキューはベッドに横になってしまう。

サンはルイとレゴシに「もう夜も遅いし2匹とも今日は泊っていけば？部屋ならいくらでもあるよ牢屋でよければ！！アハハ」と言って笑って見せる。

レゴシはベッドに横になりながら天井を見上げてさっきの出来事を思い出している。

「キメラ、合体獣、ハーフ、種族が合わさると身体は強大化するものなのか。そしてメロンはヒョウとガゼルのハーフだ。じゃあ…俺のエゴのようなもので一瞬作り出された“彼”は…俺とハルちゃんの未来の…？」

と思い「これから戦う時、俺は“彼”を使わなくちゃならないのか？それってどうなんだ？」と考えていた。

そこでとある気配に気づき「キューさん！！」と言って飛び起きる。

目の前に座っているキューは「本当に隙だらけだな…２０回はお前を殺せたぞ。お前のキメラはなかなかよく出来てたのになんで打撃を外してきたのか、私もよく考えたんだ」と言う。

するとレゴシは「それはまだ俺が未熟だから…」と答える。

しかしキューは「もっと根本的でシンプルなことだ。解決法も簡単。原因は私が女だから。あと…多分…お前がまだ女を知らないからだろ」と言って洋服の前のファスナーを外し、レゴシの前に大きな胸を見せるのだった。

160話の感想&考察（ネタバレ含む）

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